2012年03月31日
野尻川(金山町、昭和村)の漁協が「禁漁」の看板
福島県の奥会津を流れる野尻川(金山町、昭和村)の漁協が4月1日に予定していた渓流釣りの解禁を見送った。3月28日の検査でイワナから、食品の放射性セシウムの新基準(1キロ当たり100ベクレル)を上回る値が検出されたからだ。「去年は何の問題もなかったのに……」。解禁の準備を進めていた漁協関係者は落胆する。【川崎桂吾】 「この川のアユは格別なんだ。遠くに住む息子夫婦に送ってやると喜んでくれてね」 30日午後、野尻川を縫うように走る国道脇に「禁漁」の看板を打ち付けながら、漁協組合長の五ノ井喜六さん(65)がつぶやいた。 川は福島第1原発から浜通り、中通りを隔てて約130キロ離れている。会津地方でも屈指の清流で、首都圏からの釣り客も多い。昨シーズンはイワナなどから50ベクレル前後のセシウムが出たが、暫定規制値(500ベクレル)を下回り、渓流釣りも解禁された。ただ、風評被害などで客足は振るわず今年は再起をかけたシーズンだった。 3月初め、深雪を踏み分けてイワナを釣り検査に送った。新基準の適用を見越してのことだ。結果は45~66ベクレルで「やっぱり奥会津は大丈夫」と安心した。ところが、常連客に年釣り券を送り始めた直後の28日、3月中旬に捕った魚から119~139ベクレルが検出された。「国が決めたことだから受け止めざるを得ない。子どもたちが食べて万が一にも問題が起きてもいけない」 周辺は釣り客向けの民宿も多く、解禁見送りは断腸の思いだ。川周辺の空間線量が高いわけでもなく、「食物連鎖の過程でセシウムが濃縮されたことも考えられるが、詳しいことは分からない」と県水産課。検査で連続3回基準値を下回れば自粛要請を取り下げるとしているが、解禁の見通しは立っていない。 漁協では6月にアユ釣りの解禁を控えている。「水温が上がれば魚の新陳代謝も上がってセシウムが排出されるかもしれない」 淡い期待を胸に、五ノ井さんは今、雪解けを待っている。 毎日新聞 2012年3月31日 11時57分(最終更新 3月31日 12時09分) 野尻川からセシウムが検出された。会津・・・それも南会津の河川までセシウム汚染なのか。東電原発事故は会津まで汚染したのだ。日本の・・・・最後の自然がのこっているのだ。そこまで汚染させたことが悔しいのだ。
Posted by mtsuzvauoh
at 13:00
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